ADC(A/Dコンバータ)とは?アナログ-デジタル変換の仕組みとは?
ADCとは、アナログ信号をデジタル信号に変換するための装置であり、多種多様な電子機器においてデータの取得や信号処理に必要不可欠な存在です。
アナログ信号とは、音声や画像、センサーからの電気信号など、連続的に変化する信号のことを指します。ADCは、このアナログ信号をサンプリングし、一定の時間間隔で取得したデータをデジタル信号に変換します。デジタル信号とは、0と1の2進数で表現された信号であり、コンピュータなどのデジタル機器で扱いやすい形式です。
ADCの仕組みは、サンプリングと量子化の2つのプロセスによって実現されます。サンプリングとは、アナログ信号を一定の時間間隔で切り取ることで、離散的なサンプルデータを得ることです。一方、量子化とは、サンプリングされたアナログ信号の電圧値を一定の量子化レベルに近似して、それに対応するデジタル値を求めることです。量子化レベルが高ければ高いほど、デジタル変換後の信号の精度が高まりますが、データの取得速度が低下する傾向があります。
ADCの種類
ADCには、フラッシュ型、逐次逼近型、デルタシグマ型など、さまざまな種類があります。フラッシュ型ADCは、高速なデータ取得に適していますが、量子化レベルが高いため、高価であるという特徴があります。逐次逼近型ADCは、コンパクトで低消費電力であり、広範な周波数帯域をカバーできる特徴があります。デルタシグマ型ADCは、量子化レベルが低く、高分解能なデータ取得に適していますが、取得速度が遅いという特徴があります。
まとめ
ADCとは、アナログ信号をデジタル信号に変換するための装置であり、データ取得や信号処理に必要不可欠な存在です。ADCは、サンプリングと量子化の2つのプロセスによって、アナログ信号をデジタル信号に変換します。ADCには、フラッシュ型、逐次逼近型、デルタシグマ型など、さまざまな種類があります。
この記事を参考に、ADCに関する知識を深め、さまざまな電子機器の開発に役立てていただければ幸いです。