ストレージエリアネットワーク(SAN)とは?
ストレージエリアネットワーク(SAN)は、ストレージやサーバーなどのコンピューター機器を高速・安定的に接続するためのネットワークです。SANは、LAN(ローカルエリアネットワーク)やWAN(広域エリアネットワーク)とは異なり、高い信頼性と可用性を備えており、ビジネスクリティカルなアプリケーションやデータの保存に使用されています。
イニシエータとターゲットの違いとは?
SANには、イニシエータとターゲットの2つの役割が存在します。イニシエータは、SANに接続されたサーバーやコンピューター機器であり、要求を発行してSANにアクセスします。一方、ターゲットは、SANに接続されたストレージ機器であり、イニシエータからの要求を受け取り、それに応答する役割を担います。
イニシエータとターゲットの違いは、主に役割の違いにあります。イニシエータは、ストレージエリアネットワークにアクセスするためのインターフェースを提供し、データ量の多いアプリケーションやネットワークをサポートするために、高いパフォーマンスと信頼性が求められます。一方、ターゲットは、ストレージリソースを管理し、ストレージの性能やデータの機密性を維持するために、高い信頼性とセキュリティ対策が求められます。
ストレージエリアネットワーク(SAN)の基本概念
ストレージエリアネットワーク(SAN)は、複数のストレージ機器やサーバーを接続するためのネットワークです。SANには、ファブリック・トポロジー、アクセス制御、帯域幅制御、ストレージプロトコルなどの基本概念があります。
ファブリック・トポロジーは、SANに接続された機器同士を接続するための方法を指します。一般的に、ツリー型とメッシュ型の2つのトポロジーがあります。ツリー型は、ルートスイッチからブランチングされた複数のスイッチを連結している構造であり、メッシュ型は、複数のスイッチを相互に接続している構造です。
アクセス制御は、SANに接続された機器がデータにアクセスする際に、許可された機器のみがアクセスできるように設定することです。帯域幅制御は、SAN上でのデータの送信速度を制御することで、データ転送中にボトルネックが発生することを防ぎます。
ストレージプロトコルは、SANで使用される通信規約です。主要なストレージプロトコルには、Fibre Channel(ファイバーチャネル)やiSCSI(Internet Small Computer Systems Interface)があります。Fibre Channelは高速で信頼性が高く、iSCSIは低コストで普及しています。
以上が、ストレージエリアネットワーク(SAN)の基本概念です。イニシエータとターゲットの違いやファブリック・トポロジー、アクセス制御、帯域幅制御、ストレージプロトコルの理解は、SANを扱う上で重要な要素となります。