PIOモードとは?
PIOモードは”Programmed Input/Output Mode”の略称で、古いIDE規格で使用される一種のデータ転送方式です。PIOモードでは、CPUが直接HDDに命令を送信し、必要なデータを取り出すことができます。これは、DMA(Direct Memory Access)モードよりも遅く、データ転送速度が遅くなることが多いため、現在のHDDでは使用されていません。
PIOモードの基本的な概念
PIOモードには以下のような基本的な概念があります。
1. 転送モード
PIOモードには4つの転送モードがあります。PIO Mode 0は、3.3MB/sの転送速度をサポートしていますが、PIO Mode 4では16.6MB/sの転送速度が可能です。ただし、今日のハードウェアではPIO Mode 4をサポートすることはめったにありません。
2. PIOサイクル
PIOサイクルとは、データを転送するための単位で、1つのPIOサイクルにつき1バイトのデータが転送されます。PIOモードでは、CPUが必要なデータを要求し、HDDから1バイトのデータを受信してから、次のPIOサイクルを開始します。
3. PIOタイミング
PIOタイミングは、PIOサイクルの間隔を示します。PIOタイミングは、CPUの動作周波数やシステムバスの幅によって決定されます。PIOモードでは、PIOタイミングが長くなると、転送速度が低下することがあります。
4. マルチワードDMA
マルチワードDMAは、DMAモードで複数のワード(64ビット)を一度に転送することができます。これにより、PIOモードよりも高速なデータ転送が可能になります。ただし、DMAモードは一般的にPIOモードよりも複雑であり、注意が必要です。
まとめ
PIOモードは、古いIDE規格で使用される一種のデータ転送方式です。PIOモードには4つの転送モードがあり、PIOサイクル、PIOタイミング、マルチワードDMAなどの基本概念があります。現在のHDDではDMAモードが主流であり、PIOモードはほとんど使用されなくなっています。