DPIとは?
DPI(Deep Packet Inspection)とは、ネットワークセキュリティやネットワーク管理の分野において、ネットワークを流れるデータパケットの内容を詳細に検査する技術のことです。通常のパケットフィルタリングによるアクセス制御や監視に加え、通信の内容まで確認することができるため、より高度なセキュリティ対策や詳細なネットワーク管理が可能になります。
DPIの目的
DPIの目的は、ネットワークパケットの内容を詳細に検査し、不正アクセスやマルウェア、スパムメール、アプリケーションの利用状況などを監視・制御することです。具体的には、以下のようなことが挙げられます。
- 不正アクセスの検出・防止
- ウイルスやマルウェアの検出・防止
- スパムメールの除去
- アプリケーションの利用状況の把握・制御
- ネットワーク帯域幅の効果的な管理
DPIの技術
DPIは、通常のパケットフィルタリングが行えるレイヤー3のIPアドレスやポート番号だけでなく、レイヤー7のアプリケーションの通信内容まで確認することができます。そのため、DPIは高度な技術が要求されます。
DPIは、以下のような技術を用いて実現されます。
- シグネチャー解析:既知の攻撃パターンを特定することによって、攻撃を検出・防止する。
- プロトコル解析:通信に使用されているプロトコルを特定し、そのプロトコルに特有の攻撃を検出・防止する。
- プロトコル改ざん検知:通信内容を改ざんされた場合に、改ざんを検知して防止する。
- ステルス通信検知:不正な通信を隠蔽する手法や暗号化された通信を検知する。
まとめ
DPIは、ネットワークセキュリティやネットワーク管理において、高度な技術が要求されるが、ネットワークパケットの内容を詳細に検査することができるため、より高度なセキュリティ対策や詳細なネットワーク管理が可能となる。DPIの技術は、シグネチャー解析、プロトコル解析、プロトコル改ざん検知、ステルス通信検知などが挙げられる。