FHRPとは?- First Hop Redundancy Protocolの意味と種類
FHRPとは、「First Hop Redundancy Protocol」の略称で、ネットワークの冗長性を確保し、ネットワークの可用性を高めるためのプロトコルです。ネットワークには、複数のパスが存在し、それぞれのパスを利用することで通信を行います。しかし、ネットワークの一部が障害を起こした場合、通信が不能になってしまいます。そこで、FHRPは、ネットワークの冗長性を確保し、通信の中断を防ぐことができます。
FHRPの種類
FHRPには、以下の3つの種類があります。
- Virtual Router Redundancy Protocol (VRRP)
- Hot Standby Router Protocol (HSRP)
- Gateway Load Balancing Protocol (GLBP)
VRRP
VRRPは、複数のルータが冗長化された仮想のルータとして機能するプロトコルです。VRRPでは、割り当てられたバーチャルIPアドレスを共有することで、仮想的な単一のルータとして、外部ネットワークにアクセスします。VRRPは、何らかの理由によりルータが障害を起こした場合でも、バックアップルータが自動的に役割を引き継ぐことができます。
HSRP
HSRPは、冗長化された2つのルータのうち、一方がアクティブ、もう一方がスタンバイとして構成されているプロトコルです。アクティブルータは、グループ内の仮想IPアドレスを所有し、通常のルーティングが行われている間はトラフィックを処理します。スタンバイルータは、アクティブルータの宛先コンピュータへのトラフィックを監視し、アクティブルータがダウンした場合は、自動的にアクティブに切り替わります。
GLBP
GLBPは、複数のルータが仮想的な一意のIPアドレスを共有するプロトコルで、トラフィックを動的にロードバランシングすることができます。GLBPは、HSRPに似た構成をしていますが、アクティブルータはトラフィックを処理するのではなく、仮想IPアドレスを保持するのみです。GLBPは、負荷分散と可用性を高めることができます。
以上のように、FHRPは、ネットワークの可用性と冗長性を確保するための重要なプロトコルです。それぞれのプロトコルには、特徴があり、状況やニーズに合わせて使い分けることが大切です。