キャッシュDNSサーバとは?
DNSによる名前解決の流れ
キャッシュDNSサーバとは、DNSによる名前解決を高速化するためのサーバーです。DNSとは、ドメイン名とIPアドレスの対応を管理するインターネットの基盤技術の一つであり、Webサイトにアクセスした際に、ドメイン名をIPアドレスに変換して通信を行います。この名前解決の流れは、以下の通りです。
1. ブラウザがアクセスしようとしているWebサイトのドメイン名を解決するために、ローカルPCのDNSクライアントが、事前にDNSサーバーから受け取っているルートDNSサーバーの情報を参照します。
2. ルートDNSサーバーは、ドメイン名の先頭部分(トップレベルドメイン)を管理しているTLDDNSサーバーのアドレスを教えてくれます。
3. TLDDNSサーバーは、次にドメイン名の第二レベルドメインを管理しているオーソリティDNSサーバーのアドレスを教えてくれます。
4. オーソリティDNSサーバーは、最終的にWebサイトのIPアドレスを持っていますので、それをDNSクライアントに返します。
キャッシュDNSサーバの役割
このような名前解決の流れを毎回行うと、Webサイトの表示に必要な時間がかかります。そこで、キャッシュDNSサーバが登場します。キャッシュDNSサーバは、名前解決したドメイン名とIPアドレスの対応表(キャッシュ)を保存しておくことができ、次回同じドメイン名が要求された際には、キャッシュを参照することで高速に名前解決を行えるようになります。キャッシュDNSサーバを利用することで、Webサイトの表示速度が向上するため、多くの企業やサイトではキャッシュDNSサーバの利用が推奨されています。
キャッシュDNSサーバの設定方法
キャッシュDNSサーバの設定方法は、OSやルーターなどによって異なります。一般的には、OSのネットワーク設定やルーターの設定画面から、キャッシュDNSサーバのIPアドレスを指定することで利用することができます。ただし、キャッシュDNSサーバは、セキュリティ上の観点から、信頼できるメーカーのDNSサーバのIPアドレスを使用することが望ましいとされています。
以上が、キャッシュDNSサーバについての解説となります。ネットワークの高速化には欠かせない要素のひとつですので、ぜひ設定してみてください。