TCP SYNフラッド攻撃とは?
TCP SYNフラッド攻撃とは、インターネット上で行われる一種のDoS攻撃の手法の一つです。DoS攻撃とは、システムやネットワークへのサービス提供を妨害することを目的とした攻撃です。TCP SYNフラッド攻撃では、TCP/IPプロトコルの仕組みを悪用し、サービスに接続するための「SYN」パケットを連続して送信することで、サービスの正常な動作を妨害します。
TCP/IPプロトコルとは?
TCP/IPプロトコルとは、インターネットにおいてデータ通信を行うための基本的なプロトコルです。TCP/IPプロトコルは、TCP (Transmission Control Protocol)とIP (Internet Protocol)の二つのプロトコルから構成されています。TCPは、データの送信制御を行い、IPは通信のルーティングを担当しています。TCP/IPプロトコルは、インターネット上で行われるほとんどの通信で使用されています。
TCP SYNフラッド攻撃の手法
TCP SYNフラッド攻撃の手法は、以下のようになっています。
1. 攻撃者が複数のIPアドレスから、正しいものと見せかけたSYNパケットをサーバーに送信します。
2. サーバーは、SYNパケットを受信すると、TCP接続の確立を行うためにACKパケットを返します。
3. 攻撃者は、ACKパケットを受信しないようにSYNパケットを送り続けます。これにより、サーバー側は正常な接続処理を行うことができず、サービス提供が遮断されます。
TCP SYNフラッド攻撃の対策
TCP SYNフラッド攻撃に対する基本的な対策として、サーバーに対する接続許可数の制限が挙げられます。また、ファイアウォールやIPSなどのセキュリティ対策機器を用いることで、SYNフラッド攻撃に対する検知や防御を行うことができます。さらに、SYN Cookieと呼ばれる技術を用いることで、SYNフラッド攻撃に対する防御を強化することもできます。