平均ビットレート(ABR)とは？映像・音声データの基本概念をわかりやすく解説
平均ビットレート(ABR)とは、映像や音声のデータ量を表す指標の一つで、単位時間あたりに転送されるビット数の平均値を示します。映像や音声を配信する際には、受信側の環境に応じた最適なビットレートを選択することで、快適な再生ができるよう調整されます。
映像データのABR
映像データのABRとは、1秒あたりに転送されるビット数の平均値を表します。映像データは、画像に対して1秒あたりのフレーム数とそれぞれのフレームを構成するピクセル数で構成されます。映像データの品質は、フレームレートや画像の解像度、圧縮率によって決まります。
例えば、1080p画質で30fpsの映像を配信する場合、ABRは約6Mbps程度となります。しかし、フレームレートや解像度を下げることで、ABRを下げることができ、帯域幅の少ない環境でも映像を再生することができます。
音声データのABR
音声データのABRとは、単位時間あたりに転送されるビット数の平均値を示します。音声データは、サンプリング周波数と量子化ビット数で構成されます。音声データの品質は、サンプリング周波数や量子化ビット数によって決まります。
例えば、AAC形式で48kHz、128kbpsの音声を配信する場合、ABRは128kbpsとなります。音声データは映像データに比べて転送量が少ないため、帯域幅をあまり使わないように設定することができます。
まとめ
平均ビットレート(ABR)は、映像や音声のデータ量を表す指標の一つです。映像や音声を配信する際には、受信側の環境に応じた最適なビットレートを選択することで、快適な再生ができるよう調整されます。映像データは、フレームレートや画像の解像度、圧縮率によってABRが決まり、音声データはサンプリング周波数や量子化ビット数によってABRが決まります。
配信時には、しっかりとABRを設定し、ユーザーにとって最適な映像・音声再生環境を提供することが大切です。