DAT(Digital Audio Tape)とは?デジタルオーディオ記録の磁気テープ
DAT(Digital Audio Tape)とは、デジタルオーディオ記録を行うための磁気テープのことです。1987年にソニーが開発したDATは、アナログ音声をデジタル信号に変換することで、高品質な音声の録音再生が可能となりました。
当時、CDの普及が進み、デジタルオーディオの需要が高まっていたため、DATは多くのミュージシャンや音楽制作者に注目され、一定の市場を確保しました。
また、DATは信頼性の高い録音媒体としても知られており、放送局やレコード会社などでも多用されました。しかし、1990年代に入るとCD-RやMDなどのデジタル録音媒体が台頭し、DATは一般向けの需要が低下し、生産も終了しました。
DATの特徴
DATの最大の特徴は、高品質なデジタル録音が可能であることです。DATは、音声信号を16ビットの量子化精度で記録し、44.1kHzのサンプリング周波数で記録します。これは、CDと同じ品質で録音ができることを意味しています。
また、DATは、磁気テープを使用するため、ビデオテープやオーディオテープと同様に、長時間の録音が可能です。さらに、磁気テープであるため、手軽にデータのバックアップが取れるという利点もあります。
しかし、DATにもデメリットがあります。テープの巻き戻しや再生に時間がかかること、磁気テープであるため、磁気干渉などによるノイズが生じることがあることなどが挙げられます。
まとめ
DATは、1980年代後半から1990年代にかけて、デジタルオーディオの需要が高まった時期に登場した、高品質なデジタル録音媒体の一つです。DATは磁気テープを使用するため、長時間の録音が可能であり、信頼性も高いとされていましたが、現在は生産終了しています。