ECCとは? – 誤り訂正符号の種類と応用
ECC(Error Correction Code)とは、情報伝送中に発生する誤りを訂正するために用いられる技術で、主に通信や記憶装置などで使われます。ECCは、その種類や応用方法によって、様々なものがあります。
ECCの種類
ECCには、シングルビットエラー訂正(SSEC)とマルチビットエラー訂正(MSEC)の2つの種類があります。SSECは、1ビットの誤りを訂正することができます。一方、MSECは、複数ビットの誤りを訂正することができます。
SSECには、パリティチェックやハミング符号などがあります。パリティチェックは、データの各ビットに対して、1となるビット数を偶数にするようにチェックビットを追加する方法です。ハミング符号は、SSECの代表的な技術の1つで、複数のパリティチェックビットによって、1ビットの誤りを訂正することができます。
MSECには、RS(Reed Solomon)コードやBCH(Bose-Chaudhuri-Hocquenghem)コードなどがあります。RSコードは、多数のエラーを訂正することができる技術で、CDやDVDなどで使われています。BCHコードは、RSコードと同様に多数のエラーを訂正することができますが、計算量が少なく、高速処理が可能です。
ECCの応用
ECCは、通信や記憶装置など様々な場面で使われています。例えば、CDやDVDなどの光ディスク、ハードディスク、フラッシュメモリ、そして、インターネット通信や携帯電話の通信などが挙げられます。
CDやDVDの場合、RSコードが使われており、ハミング符号を応用したECC技術が使われています。これにより、光ディスクに保存されたデータの誤りを訂正することができます。
ハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶装置では、BCHコードが使われており、多数のエラーを訂正することができます。このため、データの破損や損失を防止することができます。
インターネット通信や携帯電話の通信においては、TCP/IPプロトコルで送信されるパケットにECC技術が応用されています。これにより、データが誤りなく送信されることが保証されます。
以上が、ECCとは何か、その種類や応用方法についての解説でした。ECCは、情報の正確性や信頼性を高めるために欠かせない技術の1つであるため、広く使われています。