探索的テストとは?
探索的テスト(exploratory testing)とは、継続的なテスト実行によってシステムの様々な側面を探索し、品質を向上させるソフトウェアテスト手法の一種です。従来のテスト手法ではあまり注目されてこなかった手法ですが、近年ではアジャイル開発手法の普及とともに注目されるようになってきました。
探索的テストでは、事前にテストケースを決めず、実際にテストを実行しながら新しいテストケースを考え、繰り返しテストを実行することで、隠れた欠陥を発見することができます。
探索的テストのメリット
・柔軟性が高いため、実践的な問題に対して迅速に対応することができる。
・開発フェーズの早い段階からテストを実行できるため、不具合を早期に発見できる。
・品質に対する視点が高いため、品質改善につながる。
・テスト仕様書を書く必要がないため、開発時間の短縮化につながる。
探索的テストの実践方法
探索的テストを実践するためには、以下のポイントが重要です。
1. テストチャーターの作成
探索的テストを実行する前に、テストチャーターを作成し、テストにおける重要な情報やテストの目的、テスト対象、またテストの範囲などを明確にすることが必要です。
2. テストの実行
テストチャーターに基づいて、実際にテストを実行し、新たなテストケースを考えながらテストを繰り返します。また、テストの実行にあたっては、記録をとることが重要です。
3. テスト結果の分析
テストの実行後は、その結果を分析し、不具合の発見や品質改善のためのアイデアを得ます。
4. テストの報告と改善
最後に、テストの報告や評価を行い、それに基づいて改善活動を行います。
まとめ
探索的テストは、従来のテスト手法では発見しにくかった欠陥を発見することができる有用な手法です。柔軟性が高いため、迅速に対応することができる点が特徴的です。ただし、テストチャーターの作成や、テスト結果の記録など、適切な準備が必要となります。探索的テストをうまく活用し、品質向上につながるテストを実現しましょう。