フェージングと衰調とは?音響工学と音楽制作の基本概念を解説
音楽制作において、音の鮮度・響きのよさを求める上で必要不可欠なのが「フェージング」と「衰調」の理解です。
フェージングとは?
フェージングとは、複数の音波が重なって生じる干渉現象のことです。波の位相がずれた状態で重なり合うと、波が打ち消し合ってしまい、音が聞こえにくくなります。
フェージングを避けるためには、ステレオ音源の場合は左右の音の位相を正しく合わせることが大切です。また、同じ音源を複数録音する際には微妙な時間差で録音することで、音の広がりや厚みを出すことができます。
衰調とは?
衰調とは、音が伸びる時間が長いほど高周波成分が失われ、音が暗くなっていく現象のことです。例えば、広いホールで演奏された音源を録音する場合、距離が遠くなるにつれて高周波成分が減衰し、音が暗く聞こえることがあります。
衰調を避けるためには、適切なエコーやリバーブをかけることで、音を適度に伸ばし、音色を均一に保つことが大切です。
以上、フェージングと衰調の基本的な概念を解説しました。音楽制作において、これらの理解は非常に重要であり、音の質を向上させる上で欠かせない要素です。