FSMOとは?- Active Directoryのマスター役割の一種
Active Directoryは、Windows環境で利用されるディレクトリサービスで、複数のサーバーに分散してデータを管理することができます。その中でも、ある1台のサーバーに対して管理権限を与え、重要なタスクを担当させることができるのがFSMO(Flexible Single Master Operation)です。
FSMOは、Active Directory内の異なるマスター役割に対して使用されます。複数のサーバーが同じマスター役割を持つことができるため、ネットワークの負荷を分散するために使用されます。
FSMOの種類
FSMOは5つの異なるマスター役割に分かれています。
1. PDC Emulator:Windows NT 4.0のPDC(Primary Domain Controller)互換性のために使用され、ドメイン内のすべてのドメインコントローラーに対するマスターサーバーとして機能します。
2. RID Master:ドメインに新しいオブジェクトが作成されるときに、各オブジェクトに一意のセキュリティ識別子(SID)を割り当てるために使用されます。
3. Infrastructure Master:ドメイン内のオブジェクトに対するグループメンバーシップ変更を確認するために使用され、異なるドメイン間の参照を更新する役割を持ちます。
4. Schema Master:スキーマの変更を管理するために使用され、Active Directoryに新しいプロパティやクラスを追加することができます。
5. Domain Naming Master:新しいドメインを追加するときに使用され、ドメイン名の一意性を確認する役割を持ちます。
まとめ
FSMOは、Active Directory内のマスター役割を担当するための重要な機能です。5つの異なるマスター役割を持っており、それぞれがドメイン内の異なるタスクを担当しています。プロのライターとして、この解説系ブログ記事を通じて、FSMOの意味や役割、種類について深く理解していただけたら幸いです。