グローバルカタログ(GC)とは?
グローバルカタログ(GC)は、Microsoft Windowsのアクティブディレクトリにおいて、ドメインやフォレスト内のすべてのオブジェクトの一覧を格納するデータベースです。GCは、ユーザー、グループ、コンピューター、リソースなどのアクティブディレクトリオブジェクトに関する情報を提供します。
GCは、通常、ドメインコントローラーの一部として構成されており、すべてのドメインコントローラーがGCの部分的なコピーを保持しています。これにより、グローバルカタログをクエリすることができるため、オブジェクトの検索や認証プロセスが高速化されます。
グローバルカタログの役割
グローバルカタログは、Active Directory環境において重要な役割を果たしています。以下に、グローバルカタログが担う主な役割を紹介します。
- ネットワーク上のすべてのドメインコントローラーに対して、ドメインやフォレスト内のすべてのオブジェクトの一覧を提供する。
- ユーザー、グループ、リソースなどのオブジェクト検索を高速化する。
- クライアントコンピューターの認証プロセスを高速化する。
- フォレスト全体を跨いだグループのメンバーシップ情報を提供する。
グローバルカタログがActive Directoryへ与える影響
Active Directory環境において、グローバルカタログがオブジェクトの検索や認証プロセスを高速化することは先に述べましたが、グローバルカタログに障害が発生した場合、影響が及ぶ範囲は広範囲にわたる可能性があります。
例えば、グローバルカタログが故障した場合、ネットワーク上のすべてのドメインコントローラーにおいて、ドメインやフォレスト内のすべてのオブジェクトの一覧を提供することができなくなります。これにより、オブジェクトの検索や認証プロセスが遅延する可能性があるため、ユーザーがログインできなくなったり、ネットワーク上のアプリケーションが動作しなくなったりする可能性があります。
まとめ
グローバルカタログは、Active Directory環境において重要な役割を担っています。オブジェクトの検索や認証プロセスを高速化することで、ユーザーの利便性を向上させる一方で、障害が発生した場合には、ネットワーク上のすべてのドメインコントローラーに影響を与える可能性があるため、適切な管理が必要となります。