モーションJPEGとは?映像技術の基本概念をわかりやすく解説する
モーションJPEGとは、動画ファイルの圧縮方式の1つです。JPEG(Joint Photographic Experts Group)と同様の基本的なアルゴリズムを使用しており、フレームごとに静止画像を圧縮することで動画を構成します。
映像技術において、圧縮とは、膨大なデータ量を小さくすることを指します。デジタル映像は、静止画像を連続的に表示することで動画を表現しますが、これには膨大なデータが必要です。このため、映像を劣化させることなく、より小さなデータ量で扱えるようにするために、映像の圧縮技術が必要となります。
モーションJPEGの特徴
モーションJPEGは、以下のような特徴を持っています。
- フレームごとに圧縮するため、特定のフレームを抜き出すことが容易
- 解像度や圧縮率を自由に設定できるため、用途に合わせた調整が可能
- 編集や再エンコードに強いため、映像の加工に向いている
以上の特徴から、モーションJPEGは、監視カメラ映像や放送業務でのライブ配信など、リアルタイム性が求められる映像処理に適していると言えます。
モーションJPEGの欠点
一方で、モーションJPEGには以下のような欠点があります。
- 圧縮効率が低いため、高品質な映像を扱う場合には、より高度な圧縮技術が必要となる
- ストリーミング再生には向いていないため、YouTubeなどの動画共有サイトでは使用されない
- ファイルサイズが大きいため、ネットワーク上での転送に時間がかかる場合がある
以上の欠点から、モーションJPEGは、高画質を求められる映像や、ネットワークトラフィックを考慮する必要がある場合には、あまり適していないと言えます。
まとめ
モーションJPEGは、静止画像の圧縮技術であるJPEGを応用して動画ファイルを圧縮する方式です。特定のフレームを抜き出すことが容易であり、高い編集性を持っていますが、圧縮効率が低く、大きなファイルサイズとなってしまうため、使用する際には利用シーンを考慮する必要があります。