マルチタスクとマルチプロセスについて
マルチタスクとは、複数のタスク(作業)を同時に処理することを指します。一方、マルチプロセスとは、複数のプロセス(プログラムの実行単位)を同時に実行することを指します。
コンピュータが一度に複数のタスクを処理する方法には、マルチタスクを実現する「プロセス切り替え」という方法と、マルチプロセスを実現する「プロセス分割」があります。
プロセス切り替えでは、複数のタスクを同時に処理するように見せかけることができます。この方法では、コンピュータのCPUが高速に複数のタスクを交互に処理するため、一般的にリソースの使用効率が高いとされています。
一方、プロセス分割では、複数のプロセスを同時に実行することができるため、タスクごとに専用のリソースを割り当てることができます。この方法では、プログラムが互いに影響を与えることがないため、セキュリティ上のリスクが低いとされています。
マルチタスクとマルチプロセスの例
マルチタスクは、オペレーティングシステムのウィンドウ管理やマルチメディア再生時の同時再生機能などに使われています。例えば、ウィンドウ管理では、複数のウィンドウを同時に開いて作業することができます。マルチメディア再生では、音楽再生とビデオ再生を同時に行うことができます。
一方、マルチプロセスは、Webサーバーや仮想化技術などに使われています。Webサーバーでは、同時に多数のクライアントからの接続を受け付けることができます。仮想化技術では、1台のコンピュータ上で複数の環境を実現することができます。
まとめ
マルチタスクとマルチプロセスは、コンピュータの基礎技術であり、コンピュータの高速処理やリソースの有効活用に欠かせません。マルチタスクはプロセス切り替えによって実現され、マルチプロセスはプロセス分割によって実現されます。それぞれの方法には、それぞれの特徴がありますが、コンピュータの効率的な処理には欠かせない技術です。