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ノンリピータブルリードとファジーリードとは?データベースのトランザクション隔離レベルの基本概念をわかりやすく解説
トランザクション隔離レベルとは?
データベースにおいてトランザクションを実行する際には、複数のトランザクションが同時にアクセスしても正しく処理できるように、トランザクション隔離レベルを設定します。トランザクション隔離レベルには、4つのレベルがあります。
1. READ UNCOMMITTED:最も低い隔離レベルで、他のトランザクションがコミットしていないデータにアクセスできます。
2. READ COMMITTED:自身のトランザクションがコミットしたデータのみアクセスできます。
3. REPEATABLE READ:トランザクション中に同じクエリを発行しても、常に同じデータが返ってくることを保証します。
4. SERIALIZABLE:最も厳しい隔離レベルで、複数のトランザクションが同時に実行されないように制御します。
ノンリピータブルリードとは?
ノンリピータブルリードは、REPEATABLE READ以下の隔離レベルで発生する問題の一つです。同一トランザクション内でクエリを複数回実行した場合に、前回とは異なるデータが返されることがあります。これは、他のトランザクションがコミットしたデータを読み取ってしまうことが原因です。例えば、トランザクションAがレコード1を読み取り、トランザクションBがレコード1を更新してコミットした後に、トランザクションAが再度レコード1を読み取ると、更新後の値が返されてしまいます。
ファジーリードとは?
ファジーリードも、REPEATABLE READ以下の隔離レベルで発生する問題の一つです。同一トランザクション内でクエリを複数回実行した場合に、前回とは異なる件数のデータが返されることがあります。例えば、トランザクションAがクエリを発行して10件のレコードを読み取り、その後トランザクションBが新しいレコードを追加してコミットした場合、トランザクションAが再度同じクエリを発行すると、新しいレコードが含まれた11件のデータが返されます。
まとめ
トランザクション隔離レベルという言葉は、聞き慣れないものかもしれませんが、データベースの処理において非常に重要な役割を担っています。特に、複数のトランザクションが同時にアクセスされるようなシステムにおいては、トランザクション隔離レベルを適切に設定することが必要不可欠です。ノンリピータブルリードやファジーリードといった隔離レベル以下で発生する問題にも注意し、正しくトランザクションを制御していきましょう。