Oracle RACとは？
Oracle RAC（Real Application Clusters）とは、Oracle Databaseを複数のサーバーに分散させ、高可用性と高速処理を実現するためのシステムです。複数のサーバーに分散させることで、障害が発生してもシステム全体が止まることなく稼働できるため、ビジネス上重要なアプリケーションなどに採用されます。
Oracle RACの基本概念
Oracle RACは、以下のような基本的な概念があります。
- 共有ストレージ：複数のサーバーで同じデータを扱うには、共有ストレージが必要です。Oracle RACでは、SAN（Storage Area Network）やNAS（Network Attached Storage）などのストレージを利用して、複数のサーバーで共有することができます。
- 共有キャッシュ：複数のサーバーで同じデータを扱う場合、キャッシュを共有することで処理速度を向上させることができます。Oracle RACでは、共有メモリを利用して、複数のサーバーで共有することができます。
- クラスタリング：Oracle RACでは、複数のサーバーをクラスターとしてまとめ、1つのデータベースとして扱います。クラスターに所属する複数のサーバーをノードと呼びます。
- 負荷分散：Oracle RACでは、負荷を均等に分散するために、各ノードに対してクライアントからの接続を分散させるLoad Balancerが必要です。
Oracle RACの活用方法
Oracle RACは、以下のような活用方法があります。
- 高可用性の実現：Oracle RACは、障害が発生してもシステム全体が止まることなく稼働できるため、高可用性を実現することができます。また、オンラインでのアップグレードやパッチ適用も可能です。
- スケーラビリティの向上：Oracle RACでは、複数のサーバーを利用することで、処理速度やデータ容量の増加に対応することができます。また、ハードウェアの増設や複数のサーバーの追加に対しても柔軟に対応可能です。
- ビジネス上の要件への対応：ビジネス上の重要なアプリケーションや、大量のトランザクションを処理するアプリケーションなどに採用されます。また、地理的に離れた場所にあるデータベースでも、Oracle RACを利用することで高速アクセスを実現することができます。
以上が、Oracle RACについての基本概念と活用方法の解説です。Oracle RACを利用することで、高可用性や高速処理などのメリットを享受することができるため、ビジネス上重要なアプリケーションなどに採用されることが多いシステムです。