ページングとは？
ページングとは、コンピュータのメモリ管理において、物理メモリを仮想的なページという単位に分割し、アプリケーションが必要とするページだけを物理メモリにロードする手法です。ページングを行うことで、物理メモリの使用効率を高め、メモリの管理を容易にすることができます。
ページングの仕組み
ページングでは、物理メモリを固定長のページと呼ばれる単位に分割します。また、アプリケーションが必要とするページを仮想アドレス空間という論理的なアドレス空間に割り当てます。これにより、アプリケーションが使用するメモリのアクセスは、仮想アドレスから物理アドレスへの変換により行われます。
仮想アドレスから物理アドレスへの変換は、ページングテーブルと呼ばれるデータ構造によって行われます。ページングテーブルには、仮想アドレスと物理アドレスの対応関係が保存されており、アプリケーションからのメモリアクセスがあるたびに、ページングテーブルを参照し、変換が行われます。
また、物理メモリが不足した場合には、ページングによって仮想アドレス空間内のページのうち、利用されていないものや最近アクセスされていないものなどを、物理メモリから一時的に退避させることができます。このようなページの退避先として、補助記憶装置を使用することが一般的です。
まとめ
ページングは、コンピュータのメモリ管理において重要な基本概念の一つです。仮想アドレス空間と物理メモリとの間で、ページ単位でメモリ管理を行うことによって、メモリの使用効率を高め、アプリケーションの実行効率を向上させることができます。また、ページングを導入することで、アプリケーションが必要とするメモリサイズよりも少ない物理メモリで動作することができるため、コストの削減にもつながります。