コントロールプレーンとは?ネットワーク制御の機能分離
ネットワーク管理において、コントロールプレーンとは、ネットワーク機器においてネットワークの制御を行う部分のことを指します。従来のネットワークでは、データ転送と制御が同じ機器で行われているため、データ転送が増えると制御機能を担う機器が混雑し、ネットワーク全体の処理性能が低下するという問題がありました。
そこで、コントロールプレーンを別の機器に分離し、データ転送と制御を分離することで、ネットワーク全体の処理性能を向上させることができます。コントロールプレーンに分離された機器は、ネットワーク全体のルーティング情報を管理し、データ転送を行う機器に必要な情報を提供します。
このような分離により、ネットワーク全体の処理性能が向上するだけでなく、セキュリティ上のメリットもあります。コントロールプレーンには、ネットワークを制御するための権限を持つ管理者がアクセスする必要がありますが、データ転送機能を担う機器には、利用者がアクセスすることができるため、ネットワークのセキュリティ上のリスクが軽減されます。
コントロールプレーンの役割と仕組み
コントロールプレーンには、以下のような役割があります。
・ルーティングテーブルの管理
・ネットワークトポロジ情報の収集
・ネットワークの状態確認
・ネットワークの制御
コントロールプレーンに搭載されたプロトコルは、OSPF、BGP、RIPなどがあります。これらのプロトコルを用いて、コントロールプレーンは、自身の管理するルーティングテーブルを更新したり、データ転送に必要な情報を提供したりします。
一方、データ転送機能を担う機器には、コントロールプレーンからの指示に基づいてデータの転送を行うための機能が実装されています。データ転送機能を担う機器は、ネットワーク全体のトラフィックの処理に集中し、処理速度を向上させることができます。
まとめ
コントロールプレーンとは、ネットワーク機器においてネットワークの制御を行う部分であり、従来のネットワークでは、データ転送と制御が同じ機器で行われていたため、処理性能の低下とセキュリティ上のリスクが問題となっていました。
しかし、コントロールプレーンに分離することで、ネットワーク全体の処理性能の向上とセキュリティ面の強化が可能になります。コントロールプレーンには、ルーティングテーブルの管理やネットワークトポロジ情報の収集などの役割があり、データ転送機能を担う機器は、コントロールプレーンからの指示に基づいてデータの転送を行うための機能が実装されています。
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