IBM DOS/Vとは?オペレーティングシステムの歴史を解説
IBM DOS/V の概要
IBM DOS/V は、日本IBMが開発したオペレーティングシステムの一つであり、日本向けに開発された日本語版MS-DOSである。1980年代に登場したパソコンの爆発的な普及に伴い、日本国内においても同様の需要が高まったため、日本語に対応したオペレーティングシステムの開発が求められた。そこで、日本IBMが開発したのがIBM DOS/Vである。
IBM DOS/V の特徴
IBM DOS/Vの最大の特徴は、日本語環境においての多言語対応である。当時の日本語環境では、パソコン上での日本語表示や入力に問題があり、日本語の表示や入力に対応したソフトウェアが少なかった。IBM DOS/Vは、この問題を解決するために日本語の表示や入力に対応し、多くのユーザーに好評を得た。
また、IBM DOS/Vは、当時の標準的なオペレーティングシステムであったMS-DOSとの互換性を持っていた。これにより、MS-DOSで開発されたソフトウェアをIBM DOS/Vでも利用することができた。
IBM DOS/V の歴史
IBM DOS/Vは、1990年に発売された。その後、改良が重ねられ、1992年にはIBM DOS/V 2.1が発売された。その後も、日本IBMはIBM DOS/Vの改良を行っており、1995年に発売されたIBM DOS/V 7には、Windowsのようなグラフィカルユーザーインターフェイスを搭載した「OS-7」が含まれていた。
しかし、1995年にWindows95が発売されると、IBM DOS/Vの需要は急速に低下した。Windows95は、日本語表示に対応し、グラフィカルユーザーインターフェイスを搭載したOSとして、IBM DOS/Vよりも優れているとされた。そのため、日本IBMはIBM DOS/Vの開発を終了し、Windowsに注力することとなった。
まとめ
IBM DOS/Vは、日本語環境においての多言語対応や、MS-DOSとの互換性を持ったオペレーティングシステムとして、当時のユーザーに多く利用された。しかし、Windows95の登場により需要が低下し、開発が終了した。今でもその名残は、一部のレガシーシステムなどで使われ続けています。
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