ANY接続拒否とは?DNSの安全性向上に貢献する手法の概要とは?
DNSはインターネットで使われる基盤技術のひとつであり、Webサイトにアクセスするときなどに、ドメイン名とIPアドレスを対応づけるために使われています。しかし、DNSは弱点も持っており、攻撃者によるDNSキャッシュポイズニングやDNSサーバーへのDoS攻撃などが問題視されています。そこで、DNSの安全性を向上するための手法のひとつが「ANY接続拒否」という方法です。
ANY接続拒否とは、DNSサーバーが特定のDNSクエリに対して「ANY」レコードを返さないように設定することです。これにより、攻撃者がDNSサーバーにDoS攻撃を行って、ANYレコードを出力しようとしても、実行することができなくなるため、セキュリティを強化することができます。
ANY接続拒否は、DNSSEC(DNS Security Extensions)というセキュリティ拡張とともに使われることが多く、DNSSECによって、DNS応答の改ざんやDNSキャッシュポイズニングなどの攻撃からも保護されます。また、DNSクエリの種類を限定することにより、正当なクエリ以外のものを拒否することもできるため、より高いセキュリティが確保されます。
さらに、ANY接続拒否は、DNSサーバーの負荷を軽減する効果もあります。ANYレコードは、DNSサーバーから大量の情報を取得することができるため、攻撃者によるDNSサーバーへの負荷を増大させる要因となっていました。しかし、ANY接続拒否を設定することで、DNSサーバーの負荷を軽減できるため、安定した運用が可能となります。
以上のように、ANY接続拒否は、DNSの安全性を向上するための効果的な手法であると言えます。DNSサーバーの運用者は、この手法を積極的に導入し、インターネットの安全性向上に貢献することが求められます。
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