BranchCacheとは?
BranchCache(ブランチキャッシュ)とは、Windows Server 2008 R2から導入されたネットワーク負荷軽減技術のことです。この技術を使用することで、WANリンクを介してアクセスされるリモートのファイル共有サーバーからのデータアクセスを高速化することができます。また、ブランチキャッシュを有効にすることで、ローカルネットワーク内でのファイル共有サーバーへのアクセスも高速化できます。
BranchCacheの仕組み
ブランチキャッシュは、2つのモードで機能します。1つは、BranchCache Hosted Cache Server(ホスト側)モードで、もう1つはBranchCache Distributed Cache Mode(分散側)モードです。
・BranchCache Hosted Cache Server モード
このモードでは、リモートのサーバーからファイルをダウンロードする際に、最初にホストキャッシュサーバーに問い合わせを行います。その結果、データがローカルにキャッシュされ、次に同じファイルにアクセスする際には、ホストキャッシュサーバーではなく、ローカルにキャッシュされたファイルから取得することができます。
・BranchCache Distributed Cache Mode モード
このモードでは、クライアントからアクセスされたデータが、ローカルキャッシュに保存されます。次に同じファイルにアクセスする際には、ローカルキャッシュから取得することができます。
BranchCacheの利用シーン
ブランチキャッシュは、以下のような場面で利用されます。
1. リモート地域とのファイル共有:リモート地域にあるファイル共有サーバーからファイルを高速にダウンロードすることができるため、WANリンクの負荷を軽減することができます。
2. 多数のクライアントからのファイル共有:多数のクライアントから同じファイルにアクセスする場合、ローカルにキャッシュすることで、高速にファイルを取得することができます。
3. リモートデスクトップ:リモートデスクトップ接続で利用される場合、データをキャッシュすることで、WANリンクの帯域幅を節約することができます。
以上が、ブランチキャッシュの仕組みと利用シーンについての解説でした。Windows Server 2008 R2以降であれば、ブランチキャッシュを有効にすることができるため、ぜひ活用してみてください。
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