ABR（Area Border Router）とは？OSPFルーティングの要素を解説

ABRとは？OSPFルーティングの要素を解説

ABR（Area Border Router）とは、OSPF（Open Shortest Path First）プロトコルのルーターで、複数のOSPFエリアを接続する役割を担っています。OSPFは大規模ネットワークでも高速かつ再収束性の高いルーティングが可能であるため、広く使われています。

ABRは、一方のエリアから他方のエリアにルーティングするためのリンクを持っている必要があります。それによって、各エリアのルート表を交換し、ネットワーク内の経路情報を共有することができます。ABRは、他のエリア内のルーターに対して、自身が接続しているエリア内にあるルート情報を配信する責任も持ちます。

OSPFにおいて、ABRはネットワークの階層を定義する役割も担っています。OSPFでは、複数のエリアを接続することで、ネットワークを階層化することができます。この階層化によって、大規模ネットワークでも管理や障害対応が容易になります。ABRは、それぞれの階層の中継地点としての役割も担っています。

ABRは、OSPF内で欠かせない要素の一つです。ABRがなければ、異なるエリア間の通信ができなくなり、ネットワーク全体が分断されることになります。ABRを適切に設定することで、OSPFをより高度なネットワーク管理に活用することができます。