アドミニストレーティブディスタンス(AD値): ネットワークルーティングで用いられるADの意義

アドミニストレーティブディスタンス AD値とは?

ネットワークルーティングにおいて、パケットがどのルートを通って目的地に到達するかを決定するのが「ルーティングプロトコル」です。ルーティングプロトコルには多くの種類があり、それぞれに優先順位が設定されています。その優先順位を示すのが「アドミニストレーティブディスタンス AD値」です。

アドミニストレーティブディスタンス AD値とは、ルーティングプロトコル毎に割り当てられているプレフィックス(IPアドレスの先頭の部分)の優先順位を示す数値です。このAD値が小さいほど、そのプロトコルが優先的に選択され、パケットが通過するルートも変わります。

ルーティングプロトコルは、複数の経路から目的地に到達する最適なルートを選択するために、その経路情報を交換します。その際、AD値が低い順に優先的に選択されます。つまり、AD値が低いほど優先度が高く、その経路がより信頼性が高く、パケットの到達時間も短くなります。

例えば、OSPFプロトコルのAD値は110で、RIPプロトコルのAD値は120です。そのため、OSPFプロトコルで学習した経路を優先的に選択し、RIPプロトコルで学習した経路は、必要に応じて利用されることになります。

まとめ

アドミニストレーティブディスタンス AD値は、ルーティングプロトコル毎に設定された優先順位を示す数値です。AD値が低いほど優先度が高く、より信頼性が高くパケット到達時間も短くなります。ネットワークエンジニアにとっては、AD値を正確に理解し、適切なルーティングプロトコルを選択することが重要です。

参考記事

  1. 参考サイト

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