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HACMPとPowerHAとは?
HACMP (High Availability Cluster Multi-Processing) と PowerHA (Power High Availability) は、IBMが提供する高可用性クラスタ技術です。この技術は、アプリケーションが停止してしまった場合でも、システム全体が正常に稼働し続けることができます。クラスタに接続されたノードは、互いに監視し合い、アプリケーションやデータベースなどが停止した場合は、自動的に他のノードに切り替えることができます。
HACMPとPowerHAの比較
HACMPとPowerHAは、同じ高可用性クラスタ技術であり、同様の機能を持っています。しかし、HACMPはIBMが提供していた初期の製品であり、PowerHAはその後に開発された改良版です。そのため、PowerHAの方が新しい機能や性能向上が期待できます。
以下に、HACMPとPowerHAの比較ポイントを挙げてみます。
1. システムのトラブルシューティング
HACMPでは、トラブルシューティングに手間がかかることがあります。一方で、PowerHAはトラブルシューティングがより簡単に行えるようになっています。PowerHAは、トラブルが発生した場合に自動的にログを収集し、原因の特定を支援するツールがあります。
2. インストールの容易さ
PowerHAは、HACMPに比べてより簡単にインストールすることができます。PowerHAは、インストールのためのウィザードが用意されており、手順に沿って進めるだけで導入が完了します。
3. クラスタ構成の柔軟性
PowerHAは、より柔軟なクラスタ構成が可能です。HACMPは、クラスタを構成するためには同じOSバージョンが必要でしたが、PowerHAでは、異なるOSバージョンのノードでもクラスタ構成が可能になりました。
4. ネットワークの負荷拡散
PowerHAは、ネットワークの負荷拡散がより効率的に行えるようになっています。HACMPでは、負荷拡散を行う場合には専用のNICを必要としましたが、PowerHAでは、NICを追加することなく負荷拡散が可能になりました。
以上のように、HACMPとPowerHAはそれぞれメリット・デメリットがあるものの、PowerHAの方がより機能が充実していると言えます。特に、トラブルシューティングやインストールの容易さにおいて、PowerHAが優れていると言えます。
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