動的配列と可変長配列って何?プログラミングの基本概念を分かりやすく解説

Explanation of IT Terms

動的配列と可変長配列とは?

プログラミングにおいて、配列とは複数の要素を一つの変数で管理するためのデータ構造のことです。配列の要素数が予め決まっているものを「静的配列(Static Array)」、要素数が変更可能なものを「動的配列(Dynamic Array)」または「可変長配列(Resizable Array)」と呼ばれます。

「静的配列」は、宣言時に要素数を指定し、その要素数を変更することができません。一方、「動的配列」は、必要なだけ要素数を増減させることができます。

「動的配列」と「可変長配列」は同じ意味で使用されることがありますが、一部の言語では異なる意味で使われる場合もあります。たとえば、Pythonでは「リスト(List)」が可変長配列に相当する言語機能です。

動的配列と可変長配列の実装

動的配列/可変長配列は、静的配列のように、連続するメモリ領域に要素を格納することで実現されます。しかし、静的配列が宣言時に固定長のメモリを確保するのに対して、動的配列は必要に応じてメモリを動的に確保したり、解放したりすることができます。

動的配列を実現するための基本的なアイデアは、必要に応じて配列の大きさを拡張することです。動的配列は、配列の容量(capacity)と要素数(size)を管理しています。要素数は動的に変更され、容量は必要に応じて拡張されます。

一般的な動的配列の実装では、配列の容量を2倍に拡張する方法がよく使われます。具体的には、配列の容量を拡張する際に、新しいメモリ領域を確保し、現在の要素をコピーします。このようにして配列の容量を2倍に拡張することで、配列の要素の追加や挿入が高速に行えるようになります。

動的配列と可変長配列の違い

動的配列と可変長配列は、要素数が動的に変更できるという点では同じですが、実際には異なる使われ方をすることが多いです。

「動的配列」は、静的配列と同じように、要素数がある程度予測できる場合に使用します。要素数を予測し、その要素数に合わせたメモリを確保することができます。このため、動的配列はメモリ使用量が少なく高速に動作するというメリットがあります。

一方で、「可変長配列」は、あまり要素数が予測できない場合に使用します。要素数が予測できないため、必要に応じて配列のサイズを拡張することができます。このため、可変長配列はメモリの使用量が多くなる可能性がありますが、実行時の柔軟性が高いというメリットがあります。

まとめ

プログラミングにおける配列は、複数の要素を一つの変数で管理するためのデータ構造です。要素数が予め決まっている場合は「静的配列」、要素数が可変的な場合は「動的配列」または「可変長配列」と呼ばれます。動的配列は、配列の容量を必要に応じて動的に拡張することで実現されます。静的配列、動的配列、可変長配列の違いを理解し、状況に応じた使い分けができるようになることが望ましいでしょう。

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