ELBとは? – Amazon ELBの特徴と使い方

Explanation of IT Terms

ELBとは?

Amazon ELB(Elastic Load Balancer)は、Amazon Web Services(AWS)が提供する負荷分散サービスです。負荷分散とは、多数のリクエストを受けるウェブサーバーを複数のサーバーに分散することで、サイトの応答性と可用性を向上させる仕組みです。ELBは、サーバーの負荷分散のための機能だけでなく、自動スケーリング、SSL終端、IPv6サポートなども提供しています。

Amazon ELBの特徴

負荷分散

Amazon ELBの最も基本的な機能は、負荷分散です。自動的にトラフィックを受け取り、複数のEC2インスタンスに分散し、負荷が均等に分配されるようになっています。負荷分散により、特定のサーバーに高負荷がかかることを防止し、ウェブサイトの応答性と可用性を向上させます。

自動スケーリング

Amazon ELBは、自動スケーリンググループと連携し、需要が増えた場合に自動的にEC2インスタンスを増やし、需要が減った場合に自動的にインスタンスを減らすことができます。これにより、ウェブサイトが高トラフィックになった際にも、サーバーのダウンタイムを減らし、サイトの安定性を保つことができます。

SSL終端

Amazon ELBは、SSL終端をサポートしています。これは、ELBがSSL接続を受け取り、復号化してHTTPに変換し、アプリケーションサーバーに転送することを意味します。これにより、アプリケーションサーバーは通常のHTTP接続を処理し、ELBがSSL接続を処理するため、アプリケーションサーバーの負荷が削減されます。

IPv6サポート

Amazon ELBは、IPv6アドレスに対応しています。IPv6のサポートにより、ELBを介してアプリケーションにアクセスすることができるIPアドレスの数が大幅に増加し、アプリケーションのスケーラビリティが向上します。

Amazon ELBの使い方

Amazon ELBは、AWS Management Console、AWS CLI、またはAWS SDKを使用して構成できます。最も一般的な構成は、Elastic Beanstalk、EC2 Auto Scaling、またはAWS CloudFormationのようなツールを使用して自動的にインスタンスを構成することです。また、任意のTCPポートやHTTP/HTTPSプロトコルを使用して、カスタムアプリケーションを構成することもできます。

ステップ1:ELBの作成

AWS Management Consoleにログインし、Elastic Load Balancerをクリックします。新しいELBを作成し、サーバーを選択します。ELBには、VPC内のパブリックまたはプライベートサブネット、およびセキュリティグループを指定する必要があります。

ステップ2:リスナーの作成

ELBには、1つ以上のリスナーを関連付ける必要があります。リスナーは、ELBが受け入れるトラフィックのポートとプロトコルを指定します。これにより、ELBは到着したトラフィックを適切なEC2インスタンスにルーティングすることができます。

ステップ3:ヘルスチェックの設定

ELBには、ヘルスチェックを設定する必要があります。ヘルスチェックは、ELBがインスタンスの状態を監視することを可能にし、問題がある場合は自動的に切り替えることができます。

ステップ4:EC2インスタンスの登録

最後に、ELBに登録するEC2インスタンスを選択する必要があります。ELBは、リストから選択したEC2インスタンスに負荷を分散し、自動スケーリンググループを使用して、自動的にEC2インスタンスを追加または削除することができます。

まとめ

Amazon ELBは、AWSでウェブアプリケーションを運用する際に欠かせないサービスの1つです。ELBを使用することで、ウェブサイトの応答性と可用性を向上させ、自動スケーリング、SSL終端、IPv6サポートなどの機能を利用することができます。ELBの構成は簡単で、AWS Management Console、AWS CLI、またはAWS SDKを使用して実施できます。

参考記事

参考サイト

合わせて読みたい

【Google Chrome】右クリックで翻訳がでなくなった時の対策方法の決定版