802.1w RSTPとは?
802.1w RSTPは、「Rapid Spanning Tree Protocol」の略称で、スイッチングハブ間のパスを冗長化するために使用されるプロトコルです。従来の「Spanning Tree Protocol(STP)」よりも高速な収束とパフォーマンスを提供し、ネットワークの安定性と可用性を向上させます。
基本概念
RSTPは、STPの改良版であり、STPが解決していた問題に対処するために開発されました。RSTPは、以下の基本的な概念に基づいて動作しています。
ポートステート
スイッチングハブのポートには、以下の3つのステートがあります。
– Blocking: ポートはデータフレームを受け取ることができず、STP BPDU(ブリッジプロトコルデータユニット)のみを受け取ることができます。
– Listening: ポートはSTP BPDUを受け取り、BPDU情報を利用して自己のポートステータスを計算するための情報を集めます。
– Forwarding: ポートはデータフレームを受け取り、ネットワークのユーザーデータを転送します。
ポート選出アルゴリズム
RSTPは、スイッチングハブのルートブリッジから直接接続されているポートを「指定ポート」と呼び、Spanning Treeに選出されます。ルートブリッジから直接接続されていないポートは、「ブロッキングポート」となります。
BPDU
BPDUは、スイッチングハブ間でブリッジプロトコルの情報をやり取りするためのデータユニットです。スイッチングハブはBPDUを受け取ることで、ネットワーク上に存在する他のスイッチングハブの情報を収集することができます。
ネットワークの効率向上に役立つRSTPの機能
RSTPは、以下のような機能を備えており、ネットワークの効率向上に役立ちます。
高速収束
STPに比べ、RSTPは高速収束します。このため、ネットワークの障害が発生した場合でも、復旧までの時間が短くなります。
ポートの状態変更
RSTPは、ポートの状態変更が発生した場合、そのポートのみを再計算することができます。このため、ネットワーク全体の影響を最小限に抑えながら、ポートの変更を処理することができます。
アクティブスタンバイモード
RSTPは、アクティブスタンバイモードをサポートしており、スイッチングハブのポート間で負荷を分散することができます。これにより、ネットワークのパフォーマンスを向上させることができます。
まとめ
802.1w RSTPは、STPの改良版であり、高速な収束機能やポート状態変更機能を備えています。このプロトコルを使用することで、ネットワークの安定性や可用性を向上させることができます。
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