パテントプールとは?知的財産戦略の基本概念をわかりやすく解説
パテントプールとは、複数の企業や団体が所有する特許を一括して管理し、ライセンス契約などによって利用しやすくするための組織や仕組みのことです。
パテントプールのメリット
- 技術革新促進:多くの特許が集まることで、技術のクロスライセンス契約が簡単になり、技術革新につながります。
- コスト削減:パテントプールに参加することで、自社が特許を取得するコストやライセンス契約の交渉コストを削減することができます。
- リスク回避:自社だけで特許を所有している場合、自社だけが侵害行為を受けた場合は対応する必要がありますが、パテントプールに参加している場合は、複数の企業が共同して侵害行為への対処ができます。
パテントプールの種類
パテントプールには、以下のような種類があります。
- 業界単位のパテントプール:ある業界において、複数の企業が共同で特許を管理するもの。
- 公的なパテントプール:国や地域の政府が、国益のために特許を管理するもの。
- 企業共同のパテントプール:複数の企業が共同で特許を管理するもの。
代表的なパテントプール
代表的なパテントプールとしては、以下のものがあります。
- マイクロソフトの特許共同利用イニシアチブ(LOT Network):主にIT業界での特許問題解決を目的として、多くのIT企業が参加しています。
- オープン・インベンション・ネットワーク(OIN):Linuxの特許問題を解決するために、IBM、レッドハット、ノキア、ソニーなどが参加しています。
- Avanci:IoT製品の特許問題を解決するために、自動車メーカーや通信機器メーカーが参加しています。
以上が、パテントプールの基本的な概念やメリット・種類・代表的なものについての紹介です。知的財産戦略の一つとして、パテントプールの活用が注目されています。
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