分岐予測 (branch prediction)とは?プログラム高速化のための基本概念を解説します

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分岐予測とは?

分岐予測 (branch prediction)は、CPUの処理性能を高めるための重要な技術の一つです。プログラムを実行する際に、条件分岐が発生する箇所がありますが、その分岐がどちらに進むかを予測し、必要な処理を行います。分岐予測を行うことで、CPUのパイプラインを最適化し、プログラムの実行速度を向上させることができます。

分岐予測の基本概念

分岐予測には、静的な予測と動的な予測の2つの方法があります。

静的な予測は、プログラムのコードを解析して、条件分岐がどちらに進むかを事前に予測する方法です。一方、動的な予測は、実際にプログラムを実行しながら、分岐の進む方向を予測する方法です。

動的な分岐予測には、2ビット投票法 (2-level adaptive predictor) やトーナメント方式 (tournament predictor) などがあります。2ビット投票法は、過去の分岐履歴を元に、分岐の進む方向を2ビットで表現し、投票して予測する方法です。トーナメント方式は、複数の予測器を使い、その精度を競わせて最も正確な予測器を選ぶ方法です。

分岐予測のプログラム高速化への効果

分岐予測は、CPUの処理性能を向上させるために欠かせない技術です。プログラム内に大量の条件分岐がある場合には、分岐予測が正確に行われることで、プログラム全体の実行速度が大幅に向上することが期待できます。

しかし、分岐予測の正確性を高めるためには、プログラム全体の構成や、分岐の頻度などを考慮して最適な分岐予測アルゴリズムを選ぶ必要があります。また、分岐予測が誤って行われた場合には、パイプラインがストールして処理性能が低下することもあります。

以上が、分岐予測に関する基本的な概念と、プログラム高速化への効果についての解説です。プログラマーとして、分岐予測の正確性を高めるために、適切なアルゴリズムを選択し、プログラム全体の最適化に努めることが求められます。

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