ITSSとは?
ITSS(ITスキル標準)とは、IT技術者の能力評価基準です。主に日本において、IT技術者のスキルを評価し、能力開発の方向性を示すために使われます。ITSSは、日本の経済産業省が策定した「IT人材育成政策推進会議」が中心となり、業界団体や大学の教授などから構成される「ITSS協議会」によって作成されています。
ITSSについての詳細
ITSSは、IT技術者が持つべき能力を31のカテゴリーに分類し、それぞれのレベルを定めたものです。各レベルには、習熟度に応じた能力や知識、経験などが示されており、レベルアップすることで、IT技術者としてのスキルアップが可能となっています。
ITSSは、IT技術者の能力評価だけでなく、業界の基準としても利用されています。企業は、ITSSに沿った人材育成を行い、自社のスキルアップと業務の効率化につなげることができます。また、人材の採用や転職先の選考でも、ITSSのレベルに応じた能力を評価することができます。
ITSSは、IT技術者にとって重要な基準であり、今後のキャリアアップにつながるものとなっています。
ITSSのレベルとカテゴリー
ITSSには、以下の31のカテゴリーがあります。
- 要件定義・基本設計
- 詳細設計
- プログラミング(言語)
- プログラミング(アルゴリズムとデータ構造)
- プログラミング(オブジェクト指向)
- プログラミング(フレームワーク)
- プログラミング(Web)
- データベース(設計・運用)
- データベース(SQL)
- OS(Windows)
- OS(UNIX・Linux)
- ネットワーク(基礎)
- ネットワーク(設計・構築)
- プロジェクトマネジメント
- セキュリティ(基礎)
- セキュリティ(設計・構築)
- 業務知識(金融)
- 業務知識(流通・小売・サービス)
- 業務知識(医療・介護)
- 業務知識(物流・運輸)
- 業務知識(製造)
- 業務知識(公共分野)
- コンサルティング
- プレゼンテーション
- 英語
- コミュニケーション(基礎)
- コミュニケーション(上級)
- マネジメント(基礎)
- マネジメント(上級)
- ベンダー管理
- 海外プロジェクト
各カテゴリーには、以下の5つのレベルがあります。
- レベル1:基礎的な知識や技能
- レベル2:一定の経験と実務での活躍ができる
- レベル3:高度な知識と技能を持ち、業務のリーダーシップを発揮できる
- レベル4:業界水準以上の高度な能力があり、業界での貢献が期待される
- レベル5:業界の中でも優れたレベルの技術力を持ち、新しい技術や手法を開発することができる
ITSSの活用方法
ITSSは、IT技術者の能力評価や人材育成に活用されていますが、それ以外にも以下のような場面で活用することができます。
- 採用活動:ITSSのレベルに応じた能力を評価できるため、採用時の評価基準として利用されます。
- 業務改善:ITSSのレベルに沿った人材育成を行うことで、業務の効率化や品質向上につながります。
- スキルアップ:ITSSのレベルを確認し、自身のスキルアップに必要な能力を把握することができます。
ITSSは、IT技術者にとって非常に重要な基準であり、スキルアップを目指す上での指標となっています。ITSSが示すスキルをしっかりと身につけ、高度なIT技術者としてのキャリアアップを目指しましょう。
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