Kerberos(ケルベロス)とは?:セキュアなネットワーク認証システムの基本概念をわかりやすく解説

Explanation of IT Terms

Kerberosとは?

Kerberosは、ネットワーク上での認証を安全かつ効率的に行うためのプロトコルです。パスワードなどの認証情報を暗号化して送信するため、セキュリティ上のリスクを低減することができます。Kerberosは、MITが開発したオープンソースソフトウェアとして、広く認知されています。

Kerberosの基本的な構成要素

Kerberosは、以下の三つの基本的な構成要素から構成されています。

  • 認証サーバ(AS: Authentication Server)
  • チケットグラントサーバ(TGS: Ticket Granting Server)
  • サービスサーバ(SS: Service Server)

Kerberosの認証フロー

Kerberosの認証フローは、以下のようになります。

  1. クライアントが認証情報(ユーザ名とパスワード)を入力する。
  2. クライアントが認証サーバに対して認証情報を送信する。
  3. 認証サーバは、クライアントが正しい認証情報を送信した場合、TGT(Ticket Granting Ticket)と呼ばれるチケットを発行する。
  4. クライアントは、TGTを使用してTGSにアクセスし、必要なサービス券(Service Ticket)を入手する。
  5. クライアントは、サービス券を使用してサービスサーバにアクセスし、必要なサービスを利用する。

このように、Kerberosでは認証情報のやり取りが常に暗号化され、中間者攻撃やパスワードの盗み出し等の攻撃から保護されます。

Kerberosのメリット

Kerberosを利用することで、以下のようなメリットがあります。

  • 認証情報を暗号化して送信するため、安全性が高い。
  • 認証情報のキャッシュ等の仕組みがあるため、認証サーバ負荷の軽減が可能。
  • ユーザのログインプロセスが簡易化されるため、利便性が向上する。

まとめ

Kerberosは、ネットワーク上での認証を安全かつ効率的に行うためのプロトコルです。認証情報を暗号化して送信するため、セキュリティ上のリスクを低減することができ、認証サーバの負荷軽減や利便性の向上等のメリットもあります。そのため、企業等の大規模な組織での利用が一般的です。

参考記事

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