loss of significance(桁落ち)とは?数値計算の精度問題

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loss of significanceとは?

数値計算において、特に小数点以下の桁数が非常に多い場合、計算結果に誤差が生じることがあります。これを「loss of significance(桁落ち)」と呼びます。具体的には、同じ大きさの数値同士を引き算するとき、小さい方の数値の有効桁数が失われてしまい、計算結果に誤差が生じることがあります。

たとえば、0.123456789012345と0.123456789012346を引き算する場合、小さい方の数値0.123456789012345の有効桁数は15桁であり、大きい方の数値0.123456789012346に合わせると、小数点以下14桁分しか計算されません。結果として、実際の値は0.000000000000001となるのに対し、計算結果は0となってしまいます。

数値計算の精度問題とは?

数値計算においては、計算機が表現可能な最大桁数を超えた場合や、浮動小数点数による誤差が生じる場合など、計算結果の正確性に影響を与える様々な問題が存在します。これらをまとめて「数値計算の精度問題」と呼びます。

たとえば、非常に大きな数値を処理する際には、計算機が表現可能な桁数を超えてしまい、計算結果に誤差が生じることがあります。また、浮動小数点数による誤差は、小数点以下の桁数が多い場合に特に顕著に現れます。これらの問題を解決するためには、適切な数値表現方式の選択やアルゴリズムの最適化が必要とされます。

loss of significanceの回避方法

loss of significanceを回避するためには、計算を行う前に数値の桁数を調整することが有効です。たとえば、同じ大きさの数値同士の引き算を行う場合には、大きい方の数値に合わせて小さい方の数値の桁数を調整することで、誤差を減らすことができます。また、浮動小数点数を用いる場合には、桁数の大きな数値を扱う際には、倍精度浮動小数点数を使用することが有効です。

さらに、数値計算ライブラリや数値解析ソフトウェアなどを活用することで、数値計算の精度問題に対して効果的に対処することができます。これらのツールには、数値表現方式の選択やアルゴリズムの最適化など、高度な数値計算の技術が組み込まれており、正確な数値計算が可能となっています。

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