多重アクセス(多元接続)とは?通信技術の基本概念を紹介
通信技術において、複数の端末が同時に同じネットワークにアクセスし通信する場合、その方法には様々な種類があります。その中でも最も基本的な通信方式が「多重アクセス(多元接続)」です。
多重アクセスは、複数の端末が同時に同じチャネル(通信路)を共有して通信する方法です。つまり、同じネットワークに接続された複数の端末が、同じ通信路を使用してデータを送受信するわけです。この場合、複数の端末が同時に通信しようとすると、データが混線してしまいます。そこで、多重アクセスでは、競合を避けるために端末間で合意が成立してから通信を行う「調停方式」と、ランダムにアクセスする「競合方式」の2種類があります。
調停方式は、通信を行うために一定の手順を踏んだ上でチャネルにアクセスする方法です。端末がチャネルにアクセスする前に、調停手順を行うことで、どの端末が優先的に通信を行うか予め決めておくことができます。代表的な調停方式には、CSMA/CD方式やCSMA/CA方式があります。
競合方式は、ランダムにアクセスして通信する方法です。複数の端末が同時に通信を開始しようとすると競合が発生し、それぞれがランダムに待機時間を決めて再度アクセスを試みます。競合が発生するため、通信がうまくいかない場合もありますが、ランダムにアクセスするため、それぞれの端末にチャンスが与えられるという利点もあります。
多重アクセスには、さらに「TDMA(Time Division Multiple Access)」「FDMA(Frequency Division Multiple Access)」「CDMA(Code Division Multiple Access)」など、通信方式によって様々な種類があります。それぞれの通信方式に合ったアクセス方式を選択することで、効率的な通信を実現することができます。
以上が「多重アクセス(多元接続)」の基本的な解説です。これらの通信方式を理解することで、よりスムーズな通信を実現し、高速・高品質なデータ通信を実現することができます。
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