1の補数(one’s complement)とは?デジタル数学の基本概念をわかりやすく解説

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1の補数とは?

1の補数(one’s complement)は、デジタル数学における二進数表現において、負の数を表現するために用いられる方法の一つです。一般的には、符号ビットを含めたビット数をnとすると、0~(2^n-1)の範囲で正の数を、-1~-(2^n-1)の範囲で負の数を表現します。1の補数では、負の数を表現する際には、2進数表現の各桁を反転させたものを使用します。つまり、2進数表現で1を0、0を1にした値を使用する方法です。

なぜ1の補数を使うのか?

1の補数を使った表現方法の最大のメリットは、加算の単純化です。例えば、2進数表現で3+(-2)を計算する場合、2進数表現のまま行うと桁上がりを考慮する必要がありますが、1の補数を用いた場合には、2進数表現での加算と同様に、桁上がりを考慮する必要がありません。

1の補数の応用例

1の補数の応用例として、パリティビットの生成があります。パリティビットは、データの送信時に誤り検出のために用いられます。パリティビットは、データビットのうち、1の数が偶数個であれば「0」、奇数個であれば「1」を設定する方法が一般的です。この場合には、1の補数を用いることで、計算が単純化され、高速に処理ができるというメリットがあります。

以上が、1の補数についての基本的な説明と応用例です。デジタル回路やコンピュータの基礎を学ぶ上で、重要な概念です。

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