RSTPとは?
RSTP(Rapid Spanning Tree Protocol)は、スパニングツリープロトコルの一種であり、ネットワークの冗長性を確保するために用いられます。スパニングツリープロトコルは、ネットワーク内に複数のパスが存在する場合、ループを避けるために一部のパスをブロックすることで、ネットワークをループフリーにするプロトコルです。
従来のスパニングツリープロトコルでは、ネットワークが再構築される時間が 50 秒以上かかることがありました。しかし、RSTPでは、スパニングツリーに変更があった場合、再構築を 3 秒以内に完了させることができます。そのため、より高速かつ信頼性の高いネットワークを構築できるようになりました。
RSTPの基本概念
RSTPでは、以下の基本概念があります。
– ブリッジID
ネットワーク内の各ブリッジには、固有のブリッジIDが割り当てられます。ブリッジIDは、プライオリティ値と MAC アドレスから構成されています。
– ルートブリッジ
ネットワーク内には、一つのブリッジがルートブリッジとなります。ルートブリッジは、最短パスを持ち、他のすべてのブリッジと接続されている必要があります。
– ブリッジポート
各ブリッジには、ルートブリッジへの接続に使用されるルートポートと、それ以外のブリッジへの接続に使用されるデザイン化ポートがあります。また、接続されていないポートはブロッキング状態になります。
– ポートコスト
各ポートには、転送コストが割り当てられます。コストは、転送速度に応じて決定されます。
RSTPの利点
RSTPは、従来のスパニングツリープロトコルに比べ、以下のような利点があります。
– 再構築時間の短縮
ネットワークの再構築が必要な場合でも、3 秒以内に完了させることができます。これは、スパニングツリーを高速化するために導入されたプロトコルです。
– スイッチング速度の向上
RSTPは、ネットワーク内の転送速度に応じてポートコストを計算するため、より高速な転送速度を持つポートを優先的に使用することができます。
– 複数のルートの使用
RSTPでは、冗長な経路を持つネットワークにおいて、複数のルートを使用することができます。これにより、より高い冗長性を確保することができます。
まとめ
RSTPは、従来のスパニングツリープロトコルに比べて高速で信頼性が高く、より高度なネットワークを構築できるプロトコルです。ネットワークエンジニアは、RSTPを理解し、設定することで、より高速で効率的なネットワークを実現することができます。
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