FP法とは?- ファンクションポイント法の略称で、ソフトウェア開発における工数見積もり手法の一種

Explanation of IT Terms

FP法とは?― ソフトウェア開発における工数見積もり手法の一種

ソフトウェア開発において、プロジェクトの成功に欠かせない要素の一つが工数の見積もりです。プロジェクトの規模や機能要件、開発環境などに応じて工数を正確に見積もることで、開発プロセスの進捗管理やスケジュールの策定が可能となります。そのため、開発現場では様々な見積もり手法が用いられています。本記事ではその中でも、FP法という手法について詳しく解説します。

FP法とは何か

FP法 (Function Point Analysis) は、1970年代に開発された、ソフトウェア開発の工数見積もり手法の一つです。FP法は、ソフトウェアの機能要件を詳細に分類し、それぞれの機能がどの程度の複雑さを持つかを評価することで、総工数を算出します。この評価は、プログラムの行数やコードの複雑さといった技術的指標とは異なり、ユーザーがソフトウェアを利用する際にどの程度の負荷を感じるかという視点に基づいています。

FP法のメリットとデメリット

FP法のメリットは、以下の通りです。

  • ソフトウェアのコード量や技術的指標に基づく見積もりより、ユーザーの実感に即した見積もりが可能である。
  • 機能要件の詳細な分類により、開発に必要な作業やリソースを把握しやすくなる。
  • 過去のプロジェクトのデータを基に予測することができるため、開発のリスクマネジメントに役立つ。

一方で、FP法には以下のようなデメリットもあります。

  • 機能要件の詳細な分類が難しい場合がある。
  • 評価の主観性が入るため、見積りの正確性に影響を与えることがある。
  • あくまでも見積りであり、実際の工数やスケジュールとは必ずしも一致しない。

FP法の適用例

FP法は、様々なソフトウェア開発に適用されますが、特に大規模なシステムやエンタープライズ向けのソフトウェア開発において有効です。また、複数の開発チームが協業する場合にも、共通の基準に基づいて見積もりを行うことができるため、効率的なプロジェクト運営が可能となります。

まとめ

FP法は、ソフトウェア開発の工数見積もりにおいて有効な手法の一つです。機能要件の詳細な分類に基づき、ユーザーの実感に即した見積りを行うことで、開発プロジェクトの進捗管理やスケジュール策定に役立ちます。ただし、主観的な要素が入るため、正確な見積りには限界がある点には注意が必要です。

参考記事

参考サイト

合わせて読みたい

【Google Chrome】右クリックで翻訳がでなくなった時の対策方法の決定版