TRONとは?
TRON(The Real-time Operating system Nucleus)とは、リアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)の一種で、組み込みシステムにおいて高い信頼性とリアルタイム性能を持つことが特長です。TRONは、日本の石川島播磨重工業株式会社 (IHI) の山下英明博士によって開発され、現在ではTRONプロジェクトとして、多数の企業や研究機関によって支援されています。
TRONの基本概念
TRONは、組み込みシステム向けに開発されたプログラムの実行環境で、極めて小規模なメモリで動作するように最適化されています。そのため、高いリアルタイム性能が求められる制御システムや、自動車や家電製品、医療機器などに広く利用されています。
また、TRONは多機能かつ高い信頼性を備えており、アプリケーションの開発にはマイコンやマイクロプロセッサなどのハードウェアが必要です。アプリケーションは、TRON用のAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)を経由してTRONと通信します。
TRONの進化
TRONは、1990年代に登場して以来、多くのバージョンアップが行われており、最新のバージョンであるTRON3は、16ビットおよび32ビットプロセッサをサポートしています。また、マイクロカーネル構造を採用したトランザクショナルTRON(T-TRON)や、Java仮想マシンを実現したTRON-Javaなど、さまざまな派生プロダクトも開発されています。
さらに、TRONはオープンソースとして公開されており、多数の開発者によって開発が続けられています。今後も、様々な分野でTRONの応用が進んでいくことが予想されます。
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