HSRPとは？ルータ冗長化プロトコルを解説
HSRP（Hot Standby Router Protocol）は、Ciscoシステムズが開発したルータ冗長化プロトコルです。主に、ネットワークの冗長性を高め、高可用性を実現することを目的としています。
HSRPは、2台以上のルータを冗長化し、1台のルータが障害発生時に自動的に他方のルータに切り替わることができます。これにより、ネットワーク上のトラフィックの継続性を確保することができます。
HSRPの動作
HSRPは、仮想IPアドレス（Virtual IP Address、以下VIP）を用いた冗長化を行います。HSRPに参加するルータは、同一のグループに属しており、グループ内のルータは、優先度によって優先度の高いルータがActive（アクティブ）、優先度の低いルータがStandby（スタンバイ）となります。
Activeなルータが冗長化処理を行い、StandbyなルータがActiveなルータの傍受を行うことで、VIP宛てのトラフィックを処理します。そのため、VIPを持つルータが故障しても、VIP宛てのトラフィックが継続的に処理されます。
HSRPの設定方法
HSRPの設定方法は簡単です。まず、同一のグループに参加するルータ間で、プリエンプション（Preemption）を設定します。これにより、優先度の高いルータがStandbyになっているルータを置き換えることができます。
次に、VIPアドレスを設定します。VIPアドレスは、グループ内のどのルータでも設定できますが、アクティブなルータのIPアドレスと同一にすることが一般的です。
最後に、優先度を設定します。これによって、どのルータがActiveとなるかが決定されます。優先度は、0から255までの値を設定することができます。デフォルト値は、100です。
まとめ
HSRPは、冗長化を行うことで、高可用性を実現するためのプロトコルです。VIPアドレスと優先度を設定することで、簡単に設定できるため、ネットワークの冗長性を高めることができます。
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