仮数部(significand bits)とは?
仮数部(significand bits)は、浮動小数点数での数値の精度を表す重要な情報の一つです。浮動小数点数は、コンピュータ上で数値を表現するための方式の一つで、広い範囲の数値を表現することができます。しかし、この方式では数値が完全に表現できない場合があるため、精度に関する情報を持つ必要があります。
仮数部は、浮動小数点数のうち、実際に数値を表す部分のことを指します。浮動小数点数は、1ビットの符号部、nビットの指数部、そしてmビットの仮数部から構成されています。符号部は正負を表し、指数部は数値の桁数を表します。仮数部は、指数に応じた数値の小数点以下の部分を表します。
具体的には、仮数部がmビットである場合、2のm乗の値までの小数点以下の桁を表現できます。つまり、仮数部が大きいほど、小数点以下の桁数を表現できる精度が高くなります。
仮数部と浮動小数点数の精度
浮動小数点数の精度は、仮数部のビット数によって決まります。仮数部のビット数が多いほど、小数点以下の桁数を表現できる範囲が広がります。一方で、ビット数が少ない場合は、表現できる範囲が狭くなります。
例えば、仮数部が16ビットの場合、小数点以下の桁数を表現できる範囲は2の16乗、つまり65536までです。一方、仮数部が32ビットの場合、表現できる範囲は2の32乗、つまり約42億まで広がります。
仮数部のビット数が大きいほど、より精度の高い数値を表現できるようになります。しかし、ビット数が多いほど、計算機における演算処理にも影響が出てきます。高精度の演算を必要とする場合は、仮数部のビット数を増やす必要がありますが、それに伴い計算速度が遅くなる場合があります。
まとめ
仮数部(significand bits)は、浮動小数点数のうち、数値を表現する部分のビット数を表す情報の一つです。仮数部のビット数が多いほど、小数点以下の桁数を表現できる範囲が広がり、精度が高くなります。しかし、ビット数が多いほど、計算速度が低下する場合があるため、用途に応じてビット数を調整する必要があります。
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